親族代表スピーチ

■ 親族代表のスピーチ


 親族代表のスピーチは、式の最後になることが多いですので、その日の式の様子を振り返りつつ、一言ずつ感謝の気持ちや感想を伝えていくだけでもよいでしょう。
 雨が降っているから、「足元が悪い中」や、「皆様ご多忙の折」でもいいのですが、そこに、「ドレスの肩には肌寒い日だったかもしれません」や、「今が一番の書き入れ時。そんな中、新郎新婦の為貴重なお時間をいただき」など、相手の立場や状況に対し、自分も感じた気持ちを加えると伝わりやすくなります。でも、愚痴っぽくなってしまうことには注意しましょう。
 新郎新婦へのメッセージとしては、基本は、こんなにたくさんの方々の支えがあって、今この場にいることができていること。その得難さと、価値を伝えたいところです。
 ですが、この内容は、ほとんどの場合新郎からのスピーチとかぶってしまうので、親族代表としては、親族を挙げて新郎新婦をサポートしていく、という色を強めにしたほうがいいでしょう。
 また、皆様のサポートが必要です。ということを強めすぎて、選挙の広報のようになってしまっている方も見受けられます。
 式の最後は、時間が押していることも多いもの。一つ一つをさらっと、しかし、丁寧に触れていき、列席者が、その日の式を「よかったな」と振り返れるような内容を中心にしていくと、式全体が落ち着きますね。

友人代表スピーチ

■ 友人代表のスピーチ

 友人として、または、サークルなどの先輩や後輩としてスピーチを頼まれることも多くあります。
 結婚式(披露宴)のスピーチの中で、最もカジュアルで、かつユーモアが求められるのが、この友人代表のスピーチです。とはいえ、羽目を外しすぎてしまうと、親戚の席のあたりからの冷ややかな視線が気になるところ。
 友人代表としてスピーチをする際に、押さえておきたいポイントをご紹介いたします。
 まずは、メリハリを大切にしましょう!
 まじめなだけのスピーチでは、友人代表ならではのスピーチになりません。とはいえ、くだけただけのスピーチでは、様々な年代の方が出席する結婚式の場にふさわしくありません。誰もが笑顔になれるような、そんなスピーチにするには、まじめさと、くだけた部分のメリハリが大切です。
 過去に、「このスピーチは素晴らしいな」と思わせてくれた、友人代表スピーチの基本的な形は、「マジメ→笑い→マジメ(感動)」という形です。
 まず、自己紹介や挨拶はマジメに、フォーマルにしていきます。
 次に、新郎や新婦とのエピソード。ここでは、心温まるような、または笑顔になれるようなものをチョイスします。ちなみに、エピソードを語るときには、初めて聞いた人でもわかるよう配慮しましょう。内輪ネタや、一部の年代にしか伝わらない話は不適切です。最も多い、20代の新郎新婦の結婚式であれば、50代(親世代)に通じるネタをひとつ、20代(友人世代)に通じるネタをひとつ、それぞれ用意しておけば安心です。
 ここで笑いを生むので、ふざけてもかまいません。ただし、お酒の力を借りてやりすぎるのは禁物。当日は、スピーチまでにはお酒を控えめにしましょう。
 最後のオチですが、ここはマジメに締めるか、または感動できるエピソードを持ってきましょう。
 笑いで共感や親近感を生んで、最後に感動で締めれば、素晴らしいスピーチになります。自分自身が感じた、新郎新婦への感謝の想いや、新郎新婦とその親とのエピソードなどがあれば、情感たっぷりにスピーチしましょう。

上司・同僚のスピーチ

■ 上司、同僚のスピーチ

 職場の同僚や後輩、部下からスピーチを頼まれる。
 これがおそらく、もっとも頼まれやすい、結婚式のスピーチでしょう。
 大切な部下のため、ひと肌脱いでやりたいところですが、実際には、会社のイメージにも影響を与え、しかも場合によっては、よく知らない間柄でもスピーチをしなければいけない。
 思った以上に、難度が高い場合があるのが、上司、同僚のスピーチです。
 ですので、依頼を受けた後まずすることは、当事者の近くにいる人へのヒアリングです。
 例えば、営業部の部長が、主任の部下から披露宴に招待され、スピーチを頼まれた場合、まずその部下の直接の上司や、同僚に話を聞きます。
 そこで、普段がんばっている姿や、貢献への感謝の気持ちなどの、リアルな声を集め、それを紹介するとよいでしょう。
 また、上司や同僚のスピーチで注意をしなければいけないのが、あなた自身も忙しい、ということです。
 忙しさにかまけて準備がなかなかできず、まあ大丈夫だろう、と行き当たりばったりでやった結果、ご本人にも、周囲の方にも残念なスピーチになってしまう…
 そんなことは意外と多いものです。
 これも、ひとつの仕事。業務としてとらえ、時間を確保しましょう。
 内容の面で注意すべきなのは、アドバイスです。
 人生でも、仕事の上でも先輩である以上、価値あるアドバイスができる存在ではありますが、そうはいっても、当日の主役は新郎新婦。あまりアドバイスが多すぎても、上から目線で偉そう、と思われてしまいます。
 アドバイスは、披露宴の席でなくともできること。もしどうしても伝えたいことがあるなら、ひとつに絞って、簡潔に伝えるようにしましょう。
 また、新郎または新婦の仕事上の失敗談などを伝える時も、注意が必要です。失敗談や短所の指摘は、人によって受け止め方が変わります。失敗談や短所をスピーチに盛り込む場合は、ユーモアを意識する方が多いでしょうが、それがユーモアだと必ず伝わる構成、話し方になるようにしましょう。
 そして最後に、新郎からの依頼でもあっても、その逆であっても、パートナーへの感謝の気持ちを伝えるようにしましょう。
 部下(同僚)の活躍には、必ずパートナーのサポートがあります。その存在そのものへの感謝を伝えること。ただし、「内助の功」のように、主従を連想させる言葉や内容にはせず、あくまで対等のパートナーとして扱うことが大切です。